子どもが孤独(ひとり)でいる時間(とき)

エリーズ・ボールディング 著  松岡享子 訳

定価 1,430円(本体 1,300円)

  • 商品番号
    1804
  • 年齢の目安
    大人から
  • ページ数
    104ページ
  • サイズ
    小B6判
  • ISBN
    978-4-7721-9005-3
  • 発行年
    1988年発行
  • 受賞項目
    全国学校図書館協議会選定
    日本図書館協会選定

否定的にしか論じられない“孤独”が、実は子どもの内的成長に必要であると著者は述べます。アイデンティティの認識、独創性、“一人でいる時間”にもたらされる豊かな実りについて気づかせてくれる一冊。

愛読者カードより

  • 子どもがひとりでいる時間がどれだけ貴重で尊重せねばならないか、長男が1歳にならないうちに、この本を読んで考えさせられました。何回も読みました。多くの母親が読まなければならないバイブルのような本だと思います。(茨城県 M・Tさん)
  • もうすぐ3歳になる娘は、赤ちゃんの時から人見知りが激しく、今も、すぐ誰とでも一緒に遊ぶタイプではありません。仲の良いお友だちと遊んでいても、物の貸し借りや、遊具の順番などで相手がぐずりだすと、さっさとひとりで別のところへ行き遊んでいるようなところがあります。今までは、お友だちと集団で一緒に遊べる子になって欲しいと、そればかりを望んできました。しかしこの本に出会い、その内容に深い感銘と励ましを得ました。思えば、私にも娘と同じようなところもあり、そして、ひとりでいる時にいろいろな成長をしたように思います。懇切丁寧な育児書と違い、もっと広い意味で孤独について考えることができ、“集団の中でうまくやっていくこと”に主眼を置きがちだった私に、大きな示唆を与えてくれる1冊でした。(大阪府 J・Uさん)
  • 小さな頃、とにかくひとりになるのが好きな子どもでした。大人たちからかわいげがないと思われていただろうなと、いつまでも自分の心の隅に引っかかっていたものが、解き放たれたような気持ちになりました。子どもたちにも、ただ外遊びが好きで明るいことだけを求めずに、孤独も楽しむ人になって欲しいと思いました。(奈良県 T・Yさん)

はじめに

 松岡享子

この小さな書物は、原題を“Children and Solitude”といいます。そのまま訳せば、「子どもと孤独」ということになりましょう。
 わたしたちは、ふつう子どもと孤独を結びつけて考えようとはしません。孤独と聞いてまず感じるのが淋しさであり、孤独の意味するものが、身寄りのないこと、仲間がいないこと、人から離れて孤立していることであってみれば、わたしたちは、できることなら、子どもをそのような状態におきたくない、と願います。
 ところが、この小さな書物では、著者は、孤独(ひとりでいること)に別の角度から光をあて、その積極的な意味をさぐります。そしておとな同様、子どもにとっても、生活のどこかに「孤独(ひとり)でいる時間(とき)」をもつことが必要だ、と説くのです。それは、自由であること、内へ向かうこと、自分自身を発見することのために欠かせない条件であり、人間にはひとりでいるときにしか起こらないある種の成長があるのだ、と。
 この小さな書物は、社会学者であり、五人の子の母であり、そしてクェーカー教徒であるひとりの婦人によって書かれ、1962年に、アメリカで出版されました。しかし、目の前の子どもたちの姿と重ね合わせて読むと、これは、今のわたしたちのために書かれたものではないか、と思えてきます。それほど、著者のことばは、今日の日本の状況に直接語りかけてくるのです。子どもにかかわる人たちが、ひとりでも多く、この語りかけに耳を傾けてくださるよう願っています。

 

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